英語でソファやカウチを意味する「ダベンポート(davenport)」。一見ただの家具用語に思えますが、その背景には19世紀のアメリカならではの歴史が隠れています。
19世紀初頭のアメリカで生まれた言葉
「ダベンポート」という言葉が登場したのは、19世紀初頭のアメリカ合衆国だと言われています。この語は、アイオワ州ダベンポート市(Davenport)の地名と、スーツケースや旅行鞄を意味する「ポートマントー(portmanteau)」という単語が組み合わさって生まれたと考えられています。
もともとは「持ち運べるソファ」を指していた
当初、「ダベンポート」は特定のタイプのソファを表す言葉でした。それは、ポートマントー(旅行鞄)のように簡単に折りたたんで運搬できるよう設計された、機能性の高いソファのことです。引っ越しや移動の多い人々にとって、まさに実用的な発明だったのです。
時代とともに意味が拡大
その後、時が経つにつれて「ダベンポート」という言葉の使われ方は変化していきました。折りたたみ式であるかどうかにかかわらず、次第にあらゆる種類のソファやカウチ全般を指す言葉として定着していったのです。
なお、ダベンポート家系の家具職人に由来するといった別の説も存在しますが、いずれにせよ「ダベンポート」がアメリカの生活文化の中で育まれた言葉であることは間違いありません。ひとつの家具の名称から、当時の暮らしぶりや移動文化がうかがえるのは興味深い点です。