北米の歴史

1787年憲法制定会議で全代表者が一致した3つの合意点とは?

1787年にフィラデルフィアで開催された憲法制定会議では、アメリカの将来の国家体制をめぐって多くの激しい意見対立がありました。しかし一方で、すべての代表者が一致して同意した重要な事項も存在しました。主な合意点は以下の3つです。

1. 邦聯規約に代わる新憲法の制定

当時のアメリカは「邦聯規約(Articles of Confederation)」と呼ばれる最初の成文憲章によって統治されていました。しかし、この制度では中央政府の権限があまりにも弱く、国家として機能する上で深刻な問題が次々と発生していました。代表者たちは、これに代わる新しい憲法を制定しなければならないという点で完全に一致しました。

2. より強力な連邦政府の必要性

各州がほぼ独立した国家のように振る舞っていた当時の状況を改め、通貨・外交・国防などを一元的に管理できる、より強い権限を持つ連邦政府を樹立することが不可欠であるという認識でも、全員の意見が一致しました。

3. 個人の自由の保護

強力な政府を作り上げながらも、政府による権力の濫用から市民の自由と権利を守ることが極めて重要だという点についても、代表者たちは同じ見解を共有していました。この理念は、後の権利章典(Bill of Rights)の制定へとつながっていきました。

まとめ

州の代表権の配分方法や奴隷制の扱いなど、会議を紛糾させた論争的なテーマとは対照的に、これら3つの合意点は憲法制定における出発点となる共通認識でした。対立の中にも根底にある一致点があったからこそ、アメリカ合衆国憲法は成立することができたのです。