19世紀のアメリカ合衆国では、連邦議会が大陸横断鉄道の建設を促進するための「投資」として、鉄道会社に数百万エーカーにも及ぶ公有地を無償で譲与しました。国家規模のインフラ整備には莫大な資金が必要だったため、政府は現金の代わりに「土地」という形で報酬を提供したのです。
土地譲与はどこに行われたのか
これらの土地譲与は、主に当時まだ開拓途上だった西部準州、とりわけグレートプレーンズ(大平原)およびロッキー山脈地域に集中していました。ユニオン・パシフィック鉄道やノーザン・パシフィック鉄道など、大陸横断路線に関わる主要な鉄道会社が、沿線に広がる帯状の土地を受け取っていきました。
譲与の仕組み
興味深いのは譲与の方法です。多くの場合、鉄道路線の両側に交互に区画された土地(交互区画方式)が付与されました。これは、隣接する土地は政府の管理下に残し、将来の地価上昇による税収を見込めるようにするためでした。
その後、土地はどうなったのか
鉄道会社は受け取った土地を農民や移民の入植者に分売することで、鉄道建設の巨額の費用を賄いました。鉄道が開通すれば周辺の土地価値が高まるため、「鉄道を利用できる土地」として売り込む戦略も功を奏しました。こうして広大な荒野は農場や町へと変わり、アメリカ西部開発の大きな原動力となったのです。