北米の歴史

第一次世界大戦で数千人のアメリカ先住民が志願従軍――その結果、何がもたらされたのか?

1924年「インディアン市民権法」とは

1924年に制定された「インディアン市民権法(Indian Citizenship Act)」は、アメリカ合衆国で生まれたすべてのアメリカ先住民に米国市民権を付与した法律です。先住民族の権利を求める長い闘いの中で大きな前進となったこの法律の成立には、実は第一次世界大戦中に数千人の先住民が自発的に兵役に就いたことが深く関わっていました。

第一次世界大戦での先住民の貢献

アメリカ先住民がアメリカ軍に従事してきた歴史は、独立戦争の時代にまで遡ります。しかし、彼らの貢献が本格的に注目されるようになったのは、第一次世界大戦においてでした。

大戦中、12,000人以上の先住民がアメリカ軍に従軍し、ヨーロッパをはじめとするあらゆる戦域で目覚ましい活躍を見せました。当時、多くの先住民はまだ米国市民権を持たない存在でしたが、それでも祖国となるべき国のために命を懸けて戦ったのです。

「コードトーカー」の先駆け

特筆すべきは、先住民の言語が通信手段として活用された点です。1918年、チェロキー族やチョクトー族の兵士たちが、部族語を暗号のように使って敵に傍受されない通信を行いました。これは第二次世界大戦で有名になったナバホ族のコードトーカーの先駆けとなるものであり、先住民の言語と文化が連合国の勝利に貢献した好例として知られています。

市民権法の成立とその意義

こうした目覚ましい奉仕と忠誠心は、先住民に対する偏見や固定観念を打ち壊し、世論に強い印象を与えました。これを受けて、連邦議会は1924年6月2日、ニューヨーク州選出のホーマー・P・スナイダー下院議員の提案により、インディアン市民権法を可決しました。

この法律により、合衆国で生まれたすべての先住民が正式な米国市民となり、先住民族の権利の歴史における重要な節目を迎えることになりました。市民権の獲得は、その後の教育、医療、土地権利などに関する権利拡大への道を開く第一歩となりました。

その後の課題

ただし、市民権の付与はすべての問題を即座に解決したわけではありません。一部の州では、1948年まで先住民の投票権が事実上制限され続けるなど、真の平等への道のりは長く続きました。それでも、第一次世界大戦での先住民の犠牲と貢献が、彼らの法的地位を根本から変えたことは間違いありません。