第二次世界大戦中、アメリカ海軍が運用した「PTボート(哨戒魚雷艇)」は、高速で敵艦に魚雷攻撃を仕掛ける小型艇として有名ですが、実は日本海軍にもこれに相当する艦艇が存在していました。
日本海軍の魚雷艇部隊
大日本帝国海軍は、アメリカのPTボートと類似した役割を持つ小型魚雷艇を複数種類建造・運用していました。代表的なものとして、以下の2つのタイプが挙げられます。
甲型魚雷艇(Type S)
1939年から1942年にかけて、合計32隻の甲型魚雷艇が就役しました。これらの艇は比較的早期から建造が進められ、開戦前後の沿岸防備や夜間奇襲攻撃などに投入されました。
四式哨戒魚雷艇(Type 4)
戦局が激化する中、1943年から1944年にかけてさらに62隻の四式哨戒魚雷艇が建造されました。戦争後期には輸送船団の護衛や、連合軍の上陸作戦への対抗など、防衛戦において重要な役割を担うことが期待されました。
アメリカのPTボートとの違い
アメリカ海軍のPTボートは、ジョン・F・ケネディ中尉が乗っていたPT-109などで広く知られています。日本の魚雷艇も同様に高速性能と魚雷兵装を備えていましたが、エンジンの信頼性や量産体制の面では連合国側に劣っていたとされています。それでも、太平洋の島嶼部における夜間戦闘や沿岸哨戒では、小型ながら一定の戦果を挙げました。
まとめ
つまり、「日本はPTボートを使用しなかった」というのは誤りです。日本海軍は1939年から1944年にかけて、計94隻もの魚雷艇を建造・運用しており、独自の発展途上で小型高速艇による水上戦闘に取り組んでいたのです。