オセアニアの歴史

アメリカ13植民地はなぜ設立されたのか?各植民地の設立理由を徹底解説

アメリカ合衆国の原型となったイギリス領13植民地は、それぞれ異なる目的と背景を持って設立されました。その動機は大きく分けると「経済的機会の追求」と「宗教的自由の確保」の2つですが、中には債務者の更生や軍事的防衛を目的とした特別な事情を持つ植民地も存在します。

ここでは、13植民地を地域ごとに整理し、それぞれの設立理由をわかりやすく解説します。

ニューイングランド地方の植民地

マサチューセッツ

設立理由:宗教的自由

イギリス国教会からの迫害を逃れたピューリタン(清教徒)たちが、自らの信仰を自由に実践できる土地を求めて1620年代以降に入植しました。メイフラワー号で渡ったピルグリム・ファーザーズが有名です。

コネチカット

設立理由:宗教的自由・経済的機会

マサチューセッツから移住した人々が、より広い土地と信仰の自由を求めて建設しました。肥沃な土地と交易の可能性も大きな魅力でした。

ニューハンプシャー

設立理由:宗教的自由・経済的機会

漁業や毛皮交易などの商業的チャンスと、宗教的な自由を求める入植者によって開拓されました。

ロードアイランド

設立理由:宗教的自由

マサチューセッツで宗教的に迫害されたロジャー・ウィリアムズらが、「信教の完全な自由」を掲げて設立した植民地です。当時としては極めて先進的な宗教的寛容を実現していました。

中部植民地

ニューヨーク

設立理由:経済的機会・宗教的自由

元々はオランダの「ニュー・ネーデルラント」でしたが、1664年にイギリスが占領し、ヨーク公にちなんで命名されました。ハドソン川の交易拠点として経済的重要性が高かったのです。

ニュージャージー

設立理由:経済的機会・宗教的自由

ニューヨークから分割される形で設立され、農業開発と宗教的寛容の方針が多くの移民を引きつけました。

ペンシルベニア

設立理由:宗教的自由・経済的機会

クエーカー教徒のウィリアム・ペンが、あらゆる宗派を受け入れる「聖なる実験」として設立しました。宗教的寛容と平和主義の理念で知られ、フィラデルフィアは急速に繁栄しました。

デラウェア

設立理由:宗教的自由・経済的機会

ペンシルベニアとの密接な関係の中で発展し、農業や交易の機会を求める入植者によって開拓されました。

南部植民地

バージニア

設立理由:経済的機会・宗教的自由

1607年にジェームズタウンが建設された、イギリス最初の恒久的植民地です。タバコ栽培による富の追求が最大の動機であり、後に奴隷制プランテーション経済へと発展しました。

メリーランド

設立理由:宗教的自由

カリバート家によって、プロテスタントが多数派だったイギリスで迫害されていたカトリック教徒の避難所として設立されました。「寛容法」を制定したことでも知られています。

ノースカロライナ

設立理由:経済的機会・宗教的自由

カロライナ植民地から分割され、小規模農家や宗教的な少数派の人々が新たな生活の場として開拓しました。

サウスカロライナ

設立理由:経済的機会・宗教的自由

カリブ海地域のプランターたちが、米や藍などの換金作物栽培のために設立しました。チャールストンは南部有数の貿易港として栄えました。

ジョージア

設立理由:債務者の更生・軍事的緩衝地帯

1732年、ジェームズ・オグルソープによって設立された最後の13番目の植民地です。負債を抱えた人々に再出発の機会を与える「債務者の植民地」という理想を掲げると同時に、スペイン領フロリダに対するイギリス側の軍事的緩衝地帯という戦略的な役割も担っていました。

まとめ:13植民地の設立理由一覧表

植民地主な設立理由
バージニア経済的機会、宗教的自由
マサチューセッツ宗教的自由
コネチカット宗教的自由、経済的機会
ニューハンプシャー宗教的自由、経済的機会
メリーランド宗教的自由
ロードアイランド宗教的自由
デラウェア宗教的自由、経済的機会
ペンシルベニア宗教的自由、経済的機会
ニュージャージー経済的機会、宗教的自由
ニューヨーク経済的機会、宗教的自由
ノースカロライナ経済的機会、宗教的自由
サウスカロライナ経済的機会、宗教的自由
ジョージア債務者の植民地、軍事的緩衝地帯

このように、13植民地は「富を追求する者」「信仰の自由を求める者」「再出発を目指す者」と、さまざまな願いを抱いた人々によって形作られました。こうした多様な起源こそが、後のアメリカ合衆国の多様性と独立性の精神の土台となったと言えるでしょう。