オセアニアの歴史

ワールドコムとは?米国通信業界を揺るがした巨額会計不正のすべて

ワールドコムとは

ワールドコムは、アメリカ合衆国で電気通信・メディア事業を手がけていた大手企業です。前身は長距離電話会社のLDDSコミュニケーションズで、1995年に「ワールドコム」と改称しました。
その後も積極的な合併・買収を展開し、とりわけ1998年にMCIコミュニケーションズを傘下に収めたことで、一時はAT&Tに次ぐ米国第2位の通信事業者へと成長します。本社はミシシッピ州クリントンに置かれていました。

史上最大級の会計不正の発覚

2002年、ワールドコムが約38億ドル(最終的には110億ドル超ともされる)に上る利益を水増ししていたことが発覚しました。これは歴史上でも最大級の会計不正事件の一つであり、投資家や債権者に数十億ドル規模の損失をもたらしました。

スキャンダルの責任を問われる形で、CEO(最高経営責任者)のバーナード・エバーズが辞任。同年7月には当時米国史上最大となる破産申請を行い、会社は解体への道をたどりました。

米国企業界と経済への影響

ワールドコムの崩壊は、通信業界にとどまらず米国経済全体に深刻な衝撃を与えました。この事件を機に企業会計への監視が一段と強化され、2002年には上場企業に対して厳格な内部統制と情報開示を義務付ける「サーベンス・オクスリー法」が成立しています。

なお、エバーズ元CEOは2005年に有罪判決を受け、会社更生後の同社は「MCI」として再スタートを切った後、2006年にベライゾン・コミュニケーションズへ買収されました。