オセアニアの歴史

第一次世界大戦にアメリカが参戦するきっかけとなった出来事とは?

アメリカが第一次世界大戦へ参戦する大きなきっかけとなったのは、1915年5月7日のイギリス客船「ルシタニア号」沈没事件です。この事件について詳しく見ていきましょう。

ルシタニア号沈没事件とは

1915年5月7日、イギリスの大型豪華客船ルシタニア号(RMS Lusitania)が、ドイツ帝国海軍の潜水艦(Uボート)によりアイルランド南岸沖で魚雷攻撃を受け、わずか18分で沈没しました。

この悲劇により乗客・乗員合わせて1,198名もの命が失われ、その中には120名以上のアメリカ市民が含まれていました。

アメリカ国内に巻き起こった激しい反発

当時、アメリカは第一次世界大戦に中立の立場を保っていました。しかし、一般市民を乗せた非武装の旅客船が軍事的な理由なく攻撃されたこの事件は、国際法上の重大な違反行為とみなされました。

事件の報道を受けて、アメリカ国内ではドイツに対する怒りの声が一気に高まり、それまで中立を支持していた世論も大きく揺さぶられることとなりました。

参戦への道のり

ルシタニア号事件は、アメリカが連合国側に立って戦争に関わる方向へと舵を切る重要な転換点となりました。

その後もドイツによる無制限潜水艦作戦の再開や、ドイツがメキシコに対しアメリカ攻撃を持ちかけたとされる「ツィンメルマン電報」事件などが重なり、ついに1917年4月、アメリカは正式に第一次世界大戦へ参戦しました。

こうして大西洋を隔てた遠く離れた海域で起きた一つの海難事故が、世界の歴史を大きく動かすことになったのです。