「第二次世界大戦に連合国(同盟国)側として最後に参戦した国はどこか」という問いに対しては、ソビエト連邦が挙げられることがあります。ソ連は1941年6月22日、ナチス・ドイツによる突然の全面侵攻(バルバロッサ作戦)を受けて対独開戦し、ここに連合国陣営へ加わりました。
しかし、歴史的事実として見ると、ソ連が「最後の参戦国」だったわけではありません。その後もアメリカ合衆国(1941年12月)、ブラジル(1942年8月)など多くの国が相次いで参戦し、大戦末期にはさらに多数の国家が連合国側に名を連ねています。
ソ連の参戦――1941年6月22日
1941年6月22日、ドイツ軍は独ソ不可侵条約を一方的に破棄し、大規模な兵力でソ連への全面侵攻を開始しました。これにより、それまで戦争の外にあったソ連は、瞬く間に世界最大規模の陸上戦域での戦いに巻き込まれることになります。以降、ソ連はイギリスやアメリカと連携し、東部戦線でドイツ軍を迎え撃つ連合国の中核的存在となりました。この参戦は、大戦全体の帰趨を決定づけた重大な転換点でした。
ソ連以降に参戦した主な国々
- アメリカ合衆国(1941年12月):真珠湾攻撃とドイツによる対米宣戦布告を受け、本格的に参戦。
- ブラジル(1942年8月):ラテンアメリカ最大の国として宣戦布告し、イタリア戦線へ遠征軍を派遣。
- イタリア(1943年10月):休戦後、旧枢軸国から転じてドイツに宣戦布告(共同交戦国として参戦)。
大戦末期の「最後の参戦国」たち
終戦直前の1945年に入ると、新設される国際連合の加盟メンバーとなることを目指した国々が、続々と対独・対日宣戦を行いました。
- トルコ(1945年2月23日):開戦当初から中立を維持してきたトルコが、象徴的な形でドイツに宣戦布告。
- エジプト・シリア・レバノン・サウジアラビアなど(1945年2〜3月):国連原加盟国となるための宣戦。
- アルゼンチン(1945年3月27日):長く中立を貫いてきたアルゼンチンが最終的に対独・対日宣戦。「最後の主要な宣戦」とされることが多い。
まとめ
ソ連の参戦(1941年6月22日)は第二次世界大戦の流れを大きく変えた歴史的な節目でしたが、「最後の参戦国」という意味ではありません。厳密には、1945年3月27日に宣戦布告したアルゼンチンをはじめ、終戦間際に連合国側へ加わった国々が存在します。ただし、どの時点をもって「参戦」とみなすか(実際の戦闘参加か、形式的な宣戦か)によって答えは変わるため、この問いに唯一絶対の正解はないというのが実情です。