オセアニアの歴史

世界で食料や住まいを失っている人は何人いる?国連の推計から見る飢餓とホームレスの現状

世界には、十分な食料や安定した住む場所を持てずに暮らしている人々が数多く存在します。正確な人数を特定することは困難ですが、国連などの国際機関による調査・推計をもとに、その実態を見ていきましょう。

食料不足(栄養不良)に苦しむ人々の数

国連食糧農業機関(FAO)の推計によると、2021年時点で世界には約8億2,800万人の栄養不良者がいるとされています。これは、基本的な栄養需要を満たすだけの食料を確保できていない状態を指し、世界人口の約11.7%に相当します。

この数字は、新型コロナウイルス感染症の流行、気候変動による干ばつや洪水、紛争の激化など、複数の要因が重なったことで近年増加傾向にある点も特徴です。特にサブサハラアフリカや南アジア地域で深刻さが際立っています。

ホームレス(住居を失った人々)の数

国連の推計では、2020年時点で世界中に1億人以上のホームレスが存在するとされています。これには、路上生活者だけでなく、緊急避難所や仮設住宅で暮らす人々も含まれます。

ただし、「ホームレス」の定義は国や地域によって異なり、統計の収集方法にもばらつきがあるため、世界的な正確な総数を把握することは非常に難しいのが実情です。実際には、1億人という数字は過小評価である可能性も指摘されており、不適切な住環境で暮らす人々まで含めると、さらに多くの人が住まいの問題を抱えていると考えられています。

数字の背景にある課題

これらの推計値は、調査を行う組織や手法によって異なる場合があります。また、以下のような要因が、食料不足や住居喪失に直面する人の数に大きな影響を与えます。

  • 貧困: 経済格差の拡大により、食料や住居へのアクセスが制限される
  • 自然災害: 地震、洪水、干ばつなどにより、家屋や農作物が失われる
  • 紛争・戦争: 大量の避難民や国内避難民を生み出す
  • 政治的不安定: 政情不安により、支援体制が機能しなくなる

飢餓とホームレス問題は密接に関連しており、持続可能な解決のためには、貧困対策、災害支援、平和構築といった多角的な取り組みが不可欠です。国連は「持続可能な開発目標(SDGs)」の中でも「飢餓ゼロ」を掲げており、2030年までの達成に向けた国際的な努力が続けられています。