カルロス・P・ロムロはフィリピンの大統領になったのか?
結論から申し上げると、カルロス・P・ロムロ(Carlos P. Romulo、1899年〜1985年)がフィリピンの大統領に就任したことは、一度もありません。これがまず押さえておきたい事実です。
しかし、「大統領になっていない=無名」というわけでは決してありません。ロムロはフィリピン史上屈指の名外交官として国際舞台で大きな足跡を残した人物であり、その名声の高さゆえに「大統領になったのでは?」という誤解が生まれることもあるようです。
ロムロが歴任した主要な役職
フィリピン外務長官(外務大臣)
1950年から1952年まで、そして1963年から1964年までの二期にわたり、フィリピンの外務長官を務めました。国家の外交方針を牽引する要職を担い、フィリピン外交の基盤づくりに貢献しました。
国連総会議長
1949年から1950年にかけて、第4回国連総会の議長を務めました。アジア出身者として初めてこの重職に就いたことで広く知られており、彼の国際的な声望を象徴するエピソードの一つです。
外交官以外での活躍も多彩
ロムロはジャーナリストとしてキャリアをスタートし、第二次世界大戦期の戦況を伝える報道によって1942年にピューリッツァー賞を受賞しました。また、1945年のサンフランシスコ会議ではフィリピン代表として国連憲章に署名しており、戦後の国際秩序形成にも深く関わっています。
さらに、大戦中はダグラス・マッカーサー元帥の下で軍務に就くなど、報道・外交・軍事の各分野で才能を発揮しました。身長が低かったことから「小さき巨人(Little Giant)」の愛称でも親しまれています。
まとめ
カルロス・P・ロムロがフィリピン大統領になった時期は存在しません。しかし、外務長官(1950〜1952年、1963〜1964年)や国連総会議長(1949〜1950年)といった要職を歴任し、ピューリッツァー賞を受賞したジャーナリストでもあった彼は、20世紀のフィリピンを代表する政治家・外交官の一人と言えるでしょう。