オセアニアの歴史

第一次世界大戦の生存者は今、何人残っているのか?

2021年3月時点で、第一次世界大戦(1914年~1918年)の生存経験者として知られている人は、すでにこの世に存在していません。約100年前の大戦を直接体験した人々が、ついに全員この世を去ったことになります。

最後の生存者とされたフローレンス・グリーン氏

最後まで存命していた第一次世界大戦の従軍経験者は、イギリス人の女性フローレンス・グリーン(Florence Green)氏です。彼女は2012年2月に110歳で亡くなりました。

グリーン氏は1901年生まれで、1918年に当時17歳でイギリス空軍女子部隊(WRAF)に入隊し、食堂での勤務など後方支援に従事していました。戦闘員ではありませんでしたが、公式な記録上、第一次世界大戦に従軍した最後の生存者として認められています。

男性の従軍者としてはクロード・シュールズ氏が最後

また、男性の従軍者としてはオーストラリア在住のイギリス出身のクロード・シュールズ(Claude Choules)氏が最後でした。彼は海軍に所属して戦争を体験し、2011年5月に110歳で亡くなっています。

歴史との直接のつながりが消えた時代へ

第一次世界大戦は「総力戦」と呼ばれ、世界中で数千万人規模の人々が動員された歴史的な出来事でした。しかし、その記憶を自らの言葉で語れる人がいなくなった今、私たちは記録や資料を通じてしか、あの戦争の実像に触れることができません。

生存者の不在は、戦争の教訓を次世代へ伝えることの難しさと重要性を改めて浮き彫りにしています。平和の尊さを考えるうえで、彼らが残した証言や記録の価値は、今後ますます高まっていくでしょう。