ペルー砂漠に刻まれた巨大な地上絵
ペルー南部のナスカ台地(パンパ)の大地に描かれた巨大な図像群は、古代の人々が高度な技術を持っていたことを物語ると同時に、人類最大級の謎を今に伝えています。鳥、猿、クモ、ハチドリといった動物モチーフや、幾何学模様、長くまっすぐ伸びる線など、数百におよぶ図形が荒涼とした高原一面に展開しています。
なぜ空からしか見えない絵が描かれたのか
この地上絵の最大の特徴は、地上からでは全体像を把握できず、上空から眺めて初めてその姿が明らかになるという点です。
「なぜ、空からしか観察できない絵を描いたのか?」――この問いに対する決定的な答えは、現在も見つかっていません。宗教的な儀式、天文観測との関連、あるいは水を求める祈りなど、多彩な説が提唱されてきました。
また、ほとんど雨が降らず風も穏やかなナスカ地方の特殊な気候と地質条件が、鉄錆色の石を取り除いて白っぽい地面を露出させることで描かれた線を、約2000年にわたって守り続けてきたことも知られています。
1930年頃、空からの最初の発見
地上絵の存在が世に知られるようになったのは、1930年頃に行われた航空機による飛行がきっかけでした。当時のパイロットたちが高原に不思議な線が走っているのに気づき、これが学術調査の端緒となりました。その後、数学者のマリア・ライヒェらによる本格的な研究が進められ、1994年にはユネスコの世界文化遺産にも登録されました。
空から初めて目撃されたときの驚きと感動を伝える貴重な記録写真をご覧ください。







画像提供:Copyright 1979 Georges Rosset / Geneva / Switzerland