南アメリカの歴史

インド憲法で財産権を基本権リストから削除した改正はどれ?第44次憲法改正を解説

答え:第44次憲法改正(1978年)

インド憲法において、財産権を「基本的権利(基本権)」のリストから削除したのは、1978年に成立した第44次憲法修正法(The Constitution (Forty-fourth Amendment) Act, 1978)です。

改正前の状況

当初のインド憲法では、財産権は基本権として保障されていました。具体的には以下の2つの条文が該当します。

  • 第19条第1項(f):財産を取得・保有・処分する自由
  • 第31条:財産収用に際しての補償の保障

第44次憲法改正の内容

1978年、モラルジー・デーサーイー政権下で成立した第44次憲法修正法により、上記の規定は削除されました。これに伴い、財産権は第III部(基本権)から外され、新たに設けられた第300-A条(第XII部)の下で「法的権利(法律上の権利)」として保護されることになりました。

第300-A条は「法律によらなければ、何人もその財産を奪われることはない」と定めており、現在でも財産権はこの条項によって守られています。

改正の背景と影響

この改正は、国家による土地改革や資源の再分配政策を円滑に進めることを目的としていました。財産権が基本権から外されたことで、財産をめぐる紛争は基本権侵害としてではなく、通常の民事手続きで解決できるようになり、訴訟の負担軽減にもつながりました。

まとめ

「財産権を基本権リストから削除した憲法改正はどれか?」という問いへの答えは第44次憲法改正(1978年)です。ただし、財産権自体が無効になったわけではなく、現在も第300-A条の下で法的権利として保護されている点に留意が必要です。