古代ギリシャのポリスの一つ、メガラを統治したのはアルカトオス(Alcathous)です。ギリシャ神話において、彼はメガラの初代国王とされ、都市の創建者としてその名を残しています。
アルカトオスの家系
アルカトオスは、オリュンピア一帯を支配した名君ペロプスとその妃ヒッポダメイアの息子として生まれました。有名なアトレウスやテュエステスは彼の兄弟にあたります。つまり、後にミケーネを支配し、トロイア戦争でギリシャ軍を率いたアガメムノンやメネラオスは、彼の甥にあたるのです。
キタイロン山のライオン退治
若き日のアルカトオスは、メガラ近郊のキタイロン山に出没し、人々を脅かしていた猛獣のライオンを見事に退治しました。この功績が認められ、当時のメガラ王メガレウスの娘エウアイクメーを妻に迎え、やがて王位を継承することになります。
都市の再建者として
クレタ島の王ミノスによる攻撃で破壊されたメガラの城壁を再建したのもアルカトオスです。この偉業により、メガラの人々は彼を都市の再興者、すなわち事実上の創建者として深く崇敬しました。再建の際にはアポロン神の加護があったとも伝えられています。
武勇に優れた戦士
アルカトオスは卓越した戦士としても知られています。ライオン退治の逸話に加え、伝承の中にはトロイア戦争に参戦したと語られるものもあります。ただし神話の時代設定では、彼はトロイア戦争の一世代前の人物であり、甥のアガメムノンらが活躍した時代の少し前の人と考えるのが一般的です。
このように、アルカトオスは英雄的な武勇と建設者の手腕の両方によって、メガラの歴史に深く刻まれた王なのです。