南アメリカの歴史

インカ人はいつメソアメリカに到着したのか?実は「到着していない」その理由を解説

「インカ人はいつメソアメリカに到着したのか」という問いに対する答えは、実はシンプルです。インカ人はメソアメリカには到着していません。この2つの文明は、地理的にも文化的にもまったく異なる地域で発展したためです。

インカ文明は「アンデス文明」

インカ帝国(タワンチンスウユ)は、南米のアンデス地方で栄えた文明です。その中心は現在のペルーに位置するクスコであり、15世紀から16世紀初頭にかけて、ペルーを中心にエクアドル、ボリビア、チリ、アルゼンチンの一部まで版図を広げました。

標高3,000メートルを超える高地での農業、マチュ・ピチュに代表される石造建築、整備された道路網などが、インカ文明の大きな特徴として知られています。

メソアメリカとはどのような地域か

一方、「メソアメリカ」とは、メキシコ中南部から中央アメリカ(グアテマラ、ベリーズ、ホンジュラス、エルサルバドルなど)にまたがる地域を指す文化圏の名称です。

この地域では、マヤ文明やアステカ帝国など、独自の暦や文字、ピラミッド建築を持つ高度な文明が発展しました。

なぜインカ人はメソアメリカに到達しなかったのか

インカ帝国とメソアメリカの間には、密林や山岳地帯といった険しい自然の障壁があり、両者の大規模な交流はほとんどありませんでした。それぞれが独立して発展し、スペイン人の到来によって16世紀に相次いで征服されるまで、別々の歴史を歩んだのです。

まとめ

インカ人がメソアメリカに「いつ到着したか」を問う前に、そもそも到着していないという点が重要です。インカは南米アンデスの文明、マヤやアステカはメソアメリカの文明であり、両者は地理的に隔てられた、まったく別の文化圏だったのです。