第29代アメリカ合衆国大統領ウォーレン・G・ハーディング(在任1921年〜1923年)の任期中には、アメリカの歴史に大きな影響を与えた重要な法律が数多く成立しました。その中でも特に注目すべき3つの法律を紹介します。
1. 1921年緊急移民法(Emergency Quota Act of 1921)
この法律は、出身国ごとに割当枠を設定することで、アメリカへの移民を制限したものです。北欧・西欧諸国からの移民には有利な条件を与える一方、東欧やアジアからの移民を厳しく制限することを目的としていました。この法律は、その後の米国移民政策の方向性を決定づける画期的な転換点となりました。
2. 1921年予算会計法(Budget and Accounting Act of 1921)
この法律により、連邦政府の予算プロセスと会計実務を改善するため、予算局(現在の行政管理局・OMB)および会計検査院(GAO)が設立されました。これまで各省庁がばらばらに行っていた予算編成を、大統領主導のもとで一元的に管理する仕組みが確立され、現代に続く連邦財政制度の基礎が築かれました。
3. 1921年連邦道路法(Federal Highway Act of 1921)
この法律は、アメリカ国内の道路建設と改良に対して連邦政府の資金援助を提供したものです。自動車の普及が進む時代背景の中で、国家の交通インフラ整備における重要な一歩となり、後の高速道路網の発展へとつながる基盤を作りました。
ハーディング政権は在任期間こそ短かったものの、移民政策・財政制度・インフラ整備といった分野で、20世紀アメリカの近代化を支える重要な法制度を残しています。