1700年代のアメリカ植民地における人口の変遷
18世紀(1700年代)は、北米のイギリス植民地が急速な人口成長を遂げた時代でした。世紀の初めである1700年頃、13植民地を中心とする総人口は約25万人と推定されています。しかし、その後わずか75年間で人口は10倍近くに膨れ上がり、1775年、アメリカ独立戦争の前夜には約250万人に達しました。
人口爆発を支えた2つの大きな要因
高い出生率による自然増加
当時の植民地では出生率が非常に高く、一人の女性が生涯に7〜8人の子供を出すことも珍しくありませんでした。豊かな土地と安定した食料供給により、乳幼児の生存率もヨーロッパ本土より高かったとされ、若い年齢構成が世代ごとの急激な人口増を後押ししました。
ヨーロッパ・アフリカ・カリブ海からの移民流入
人口増加のもう一つの原動力は、海を越えてやって来る移民たちでした。イギリス、ドイツ、アイルランド、スコットランドなどから多くの移住者が新天地を求めて渡航し、ペンシルベニアやニューヨークといった中部植民地を中心に定住していきました。
一方、アフリカからは奴隷貿易によって強制的に連れてこられた人々が多数を占め、特にタバコや綿花のプランテーションが盛んな南部植民地の経済を支える主要な労働力となりました。カリブ海地域からの移住者も少なからず存在していました。
地域ごとの人口分布の特徴
1775年時点の人口分布を見ると、バージニア、ペンシルベニア、マサチューセッツなどの植民地が特に人口規模が大きく、当時最大の都市だったフィラデルフィアには約4万人が暮らしていました。また、全人口の約5分の1がアフリカ系(主に奴隷とされた人々)であり、南部ではこの割合がさらに高い水準に達していました。
こうした急速な人口増加は、植民地の経済力と政治的自立意識を大きく高めることになりました。人口の拡大は西部への領土拡張への圧力を生み、イギリス本国との対立を深めながら、やがて独立革命へと向かう社会的背景の一部を形成していったのです。