南アメリカの歴史

1931年に鋳造されたアメリカのコインは何?種類・スペック・歴史的背景を解説

はじめに

1931年は世界恐慌の真っ只中にあたり、アメリカ合衆国では硬貨の需要が急激に落ち込んだため、通常の年よりはるかに少ない種類の硬貨しか鋳造されませんでした。この年に一般流通用として製造されたのは、1セント硬貨・10セント硬貨・50セント硬貨の3種類のみです。5セント硬貨(ニッケル)と25セント硬貨(クォーター)は、この年には1枚も作られていません。以下、各硬貨の詳細を見ていきましょう。

1セント硬貨(リンカーン・ホイート・ペニー)

  • 材質:銅95%、錫・亜鉛5%
  • 重量:3.11グラム
  • 直径:19ミリメートル
  • 表面:右向きのエイブラハム・リンカーンの肖像
  • 裏面:麦の穂に囲まれた「ONE CENT」の文字

1931年の1セント硬貨はフィラデルフィア造幣局では鋳造されず、デンバー造幣局(1931-D)とサンフランシスコ造幣局(1931-S)でのみ生産されました。特に1931-Sは約86万枚と発行数が少なく、収集家の間で人気の高い年号です。

10セント硬貨(マーキュリー・ダイム)

  • 材質:銀90%、銅10%
  • 重量:2.5グラム
  • 直径:17.9ミリメートル
  • 表面:翼の生えた自由の女神(通称「マーキュリー」)
  • 裏面:ファッシ(束桿)とオリーブの枝、「ONE DIME」の文字

1931年のダイムもフィラデルフィア分は存在せず、デンバー(1931-D:約126万枚)とサンフランシスコ(1931-S:約180万枚)だけで鋳造されました。銀を含むため、素材価値でも評価されます。

50セント硬貨(ウォーキング・リバティ・ハーフダラー)

  • 材質:銀90%、銅10%
  • 重量:12.5グラム
  • 直径:30.6ミリメートル
  • 表面:左向きに歩く自由の女神
  • 裏面:岩に止まる鷲と「HALF DOLLAR」の文字

1931年のハーフダラーはサンフランシスコ造幣局(1931-S)のみで鋳造され、発行枚数はわずか約50万枚。このシリーズ全体の中でも屈指のキーデイト(希少年号)として知られ、状態の良いものは高値で取引されます。

鋳造されなかった硬貨

5セント硬貨(バッファロー・ニッケル)と25セント硬貨(スタンディング・リバティ・クォーター)は、不況による需要低下のため1931年には一切生産されませんでした。ちなみに翌1932年からは、ジョージ・ワシントンの肖像を刻んだ新しいクォーターが登場しています。

まとめ

1931年に鋳造されたアメリカの硬貨は、1セント(リンカーン・ホイート)、10セント(マーキュリー・ダイム)、50セント(ウォーキング・リバティ・ハーフダラー)の3種類です。いずれも発行枚数が非常に少なく、特に1931-Sハーフダラーや1931-Sペニーはコレクター市場で高い人気を誇ります。お手元にこれらの年号の硬貨がある場合は、保存状態を確認してみる価値があるでしょう。