「1964年のリバティドル銀貨を持っているが、いくらで売れるのか知りたい」――こうした問い合わせは少なくありません。しかし結論から言うと、1964年製のリバティドル銀貨は存在しません。
リバティドル銀貨の鋳造期間は1840年〜1904年
アメリカ合衆国で「リバティ(自由の女神)」の意匠を採用した1ドル銀貨は、1840年から1904年にかけて鋳造されたものであり、それ以降の年号のリバティドル銀貨は存在しません。主な種類は以下の通りです。
- シーテッド・リバティ・ダラー(座像の自由の女神):1840年〜1873年
- トレード・ダラー:1873年〜1885年
- モーガン・ダラー:1878年〜1904年(1921年に再発行)
なぜ「1964年」という年号の噂があるのか?
混乱の一因となっているのが、1964年にデンバー造幣局で約31万枚試験鋳造された「1964-D ピースダラー」です。しかし当時の銀価格高騰と投機的な買い占めを懸念した政府の方針により、これらはすべて溶かされ、市場に出回ることはありませんでした。
つまり、合法的に所持できる1964年製の1ドル銀貨は存在せず、もし現存品が公式に認められれば数十万ドル規模の価値がつくとも言われる「幻のコイン」なのです。
1964年製のアメリカ銀貨で価値があるもの
1964年は、アメリカの流通硬貨から90%銀が姿を消す直前の年でした。翌1965年以降、10セント(ダイム)や25セント(クォーター)の銀含有量は引き下げられ、やがて銅ニッケル合金へと変更されています。
中でも1964年製ケネディ・ハーフダラー(50セント)は、90%銀を含む最後のハーフダラーとして人気が高く、銀地金としての価値(ブルジョンバリュー)を上回る価格で取引されることがあります。未使用品やプルーフ貨であれば、さらに高い評価が期待できる場合もあります。
まとめ
1964年のリバティドル銀貨は存在しないため、その査定価値もありません。まずはお手元の硬貨の年号とデザインを再確認しましょう。1840年〜1904年のリバティドル銀貨、あるいは1921年〜1935年のピースダラーであれば、保存状態や希少性によっては収集家市場で価値がつく可能性があります。正確な評価が必要な場合は、信頼できるコイン鑑定業者や専門店に相談することをおすすめします。