1831年、アメリカ合衆国バージニア州で奴隷反乱を主導したのは、奴隷だった黒人説教者ナット・ターナー(Nat Turner)です。この出来事は「ナット・ターナーの反乱」として知られ、アメリカ史上最も有名な奴隷反乱の一つに数えられています。
ナット・ターナーの反乱とは
反乱は1831年8月21日、バージニア州南東部のサウサンプトン郡で勃発しました。ターナーは自身が経験した宗教的な幻視を神からの啓示と確信し、信頼できる仲間の奴隷たちとともに武装蜂起しました。
反乱の経過と結果
反乱は約2日間にわたり続き、55名以上の白人が死亡する重大な事件となりました。しかしまもなく州民兵や地元の自警団によって鎮圧され、その後の報復として、反乱に直接関与していない多くの黒人まで犠牲になりました。
ターナー自身は2か月あまり逃亡生活を続けましたが、10月30日に逮捕され、同年11月11日に絞首刑に処されました。
アメリカ史に与えた影響
この反乱は南部各州に大きな衝撃を与え、奴隷への読み書き教育の禁止や集会の制限など、奴隷統制を一段と強化する法律の制定につながりました。一方で、奴隷制度廃止をめぐる全国的な議論を激化させる要因ともなり、やがて南北戦争へと向かう時代の重要な転換点の一つとなりました。