南アメリカの歴史

第一次世界大戦後、アメリカ人は国に何を望んだのか?――「孤立主義」への回帰

第一次世界大戦後のアメリカ世論:「孤立主義」への回帰

第一次世界大戦(1914年〜1918年)が終結すると、アメリカ国民の大多数は、自国が再び伝統的な孤立主義の政策へと戻ることを強く望みました。ヨーロッパの泥沼のような戦争に関与し続けた疲労感から、人々は海外の紛争から距離を置き、国内問題の解決に集中することを求めたのです。

国際連盟不加盟に表れた孤立主義の強さ

この孤立主義的な世論は非常に強いものでした。その結果として、平和の促進と将来の戦争の防止を目的として設立された国際機関「国際連盟」に、アメリカ合衆国は加盟しないという事態が生じました。皮肉なことに、連盟の構想を最初に提唱したのはアメリカのウッドロウ・ウィルソン大統領自身でしたが、上院がヴェルサイユ条約の批准を拒否したため、アメリカは連盟に加わることがなかったのです。

孤立主義を支えた背景

当時のアメリカでは、「ヨーロッパの戦争に再び巻き込まれるべきではない」という考えが幅広い層で共有されていました。「正常への回帰(Return to Normalcy)」を掲げたウォレン・ハーディングが1920年の大統領選挙で圧勝したことも、国民が戦前の安定した暮らしへの復帰を切望していた証拠といえます。この流れは、1920年代の移民制限法の成立など、内政重視の政策にも反映されました。

このように、第一次世界大戦後のアメリカ人は、国際舞台での指導的役割よりも国内の繁栄と平穏を優先する道を選び、その姿勢はやがて1930年代の中立主義へと受け継がれていくことになりました。