南アメリカの歴史

中絶はいつから始まったのか?古代文明にみるその歴史

中絶は有史以前から行われてきた行為であり、古代エジプト、ギリシャ、ローマなど、さまざまな古代文明においてその存在が確認されています。ここでは、古代における中絶の歴史について詳しく見ていきましょう。

最古の記録は紀元前15世紀の「エーベルス・パピルス」

中絶に関する現存する最古の文献記録は、紀元前15世紀にさかのぼります。古代エジプトの医学書である「エーベルス・パピルス」には、中絶に関連する処方や方法が記されており、当時すでに中絶が医療的な知識として扱われていたことがうかがえます。

古代ギリシャでは合法的に広く行われていた

古代ギリシャにおいて、中絶は合法であり、社会に広く浸透していました。「医学の父」と呼ばれるヒポクラテスも、その著作の中でさまざまな中絶の方法について言及しており、当時の医学水準と実践状況を知る貴重な資料となっています。

古代ローマでは推奨されないものの明確な禁止はなし

一方、古代ローマでは中絶は一般的に好ましくない行為とみなされる傾向がありましたが、法律によって明確に禁止されたわけではありません。オウィディウスやユウェナリスといったローマの作家たちの著作にも中絶に触れた記述が見られ、当時の社会において中絶が身近な話題であったことが分かります。

このように、中絶の歴史は非常に古く、各時代・各地域の法制度や倫理観によって受け止められ方が異なってきました。古代からのこうした歩みは、現代における議論を理解する上でも重要な背景といえるでしょう。