19世紀後半のアメリカ西部、「ワイルドウェスト(荒野の西部)」と呼ばれた時代。小さな開拓地の町には、厳しい環境の中で暮らす人々を支えるために、さまざまな店やビジネスが集まっていました。ここでは、そんな西部の町に欠かせなかった代表的な9つの店をご紹介します。
雑貨店(マーカンタイル・ストア)
総合商店は、西部開拓時代の小さな町の経済を支える大黒柱でした。食料品や衣料品から金物、道具類まで、あらゆる生活必需品を取り揃えていました。町で唯一の店であることも多く、地元の人々が集まって世間話に花を咲かせたり、最新のニュースを交換したりする社交の場としても機能していました。
サルーン(酒場)
サルーンは、開拓時代の町の生活において中心的な存在でした。人々が集まり情報交換をする社交の拠点であり、酒を飲み、賭博を楽しむ場所でもありました。荒っぽく危険な一面もありましたが、西部のコミュニティの社会的絆を支える欠かせない場所だったのです。
鍛冶屋
鍛冶屋は、古き西部の小さな町に不可欠な職人の一人でした。蹄鉄や農具、その他の金属製品の製作と修理を担当していました。馬が主要な移動手段だった時代、その技術への需要は非常に高く、鍛冶屋の存在はコミュニティの存続そのものに関わるものでした。
医師の診療所
町の医師は、地域住民全体の健康を守る中心人物でした。町で唯一の医療従事者であることが多く、銃創や骨折から感染症まで、実にさまざまな病気や怪我に対応しなければなりませんでした。設備も薬も限られる中での診療は、並大抵のことではなかったといわれています。
薬局
薬局は、単に医薬品を販売するだけの場所ではありませんでした。健康用品や化粧品、日用品なども扱う、町の生活に密着した店でした。ソーダファウンテン(飲み物カウンター)を備えているところも多く、地元の人々が冷たい飲み物を楽しみに立ち寄る、憩いの場にもなっていました。
電信局
電信は、古き西部における最速の通信手段でした。電信局は町の情報の玄関口であり、東部からのニュースを受け取り、伝達する活動の中心でした。人々はここで手紙よりもはるかに早くメッセージを送受信でき、遠く離れた家族との連絡や商取引に大きな役割を果たしました。
厩舎(リバリー・ステーブル)
厩舎では、馬や馬車の貸し出しや預かりを行っていました。馬の蹄鉄の打ち替えや手入れもここで行われ、旅人が馬を休ませる「馬のための宿」のような役割も担っていました。馬が唯一の交通手段だった時代には、町に絶対に欠かせない施設でした。
製材所
製材所は、家屋やその他の建物の建築・修理に必要な木材を供給する場所でした。西部開拓時代、木材は希少で高価なものであったため、製材所はコミュニティにとって極めて重要な資源でした。町の発展は、良質な木材の安定供給にかかっているといっても過言ではありません。
靴屋
靴屋は、町の住民のための履物の製作と修理を担う、生活に不可欠な店でした。過酷な環境だった古き西部では、長持ちする頑丈なブーツや靴は必需品であり、牧場作業員や鉱山労働者たちにとって、靴屋の存在は非常に重要なものでした。