平均結婚年齢の低下――ベビーブームの原因であり、結果ではない
第二次世界大戦後のアメリカにおけるベビーブームは、人口動態史上もっとも有名な現象の一つですが、その時期に見られた変化の中には、ベビーブームの「結果」ではなく、むしろ「要因」となったものがあります。それが平均結婚年齢の低下です。
戦前・戦中に高騰した平均結婚年齢
世界恐慌(大恐慌)や第二次世界大戦の時期には、経済的な不安定さや男性たちの従軍といった理由から、多くのカップルが結婚を先送りせざるを得ませんでした。その影響で、平均結婚年齢は大幅に上昇していました。若い世代が経済的・社会的な事情によって人生の大きな節目を迎えられない時代が続いたのです。
戦後の結婚ラッシュがもたらした変化
しかし、戦争が終結すると状況は一変しました。長年結婚を待ち望んでいたカップルたちが一斉に結婚へと踏み切り、結婚件数は急激に増加しました。この「結婚ラッシュ」によって、平均結婚年齢は大きく低下することとなったのです。
なぜ「結果」ではなく「要因」なのか
つまり、平均結婚年齢の低下はベビーブームの帰結ではなく、逆にベビーブームを生み出すきっかけとなった要因だったのです。若い世代が大量に結婚したことで出生数が急増し、1940年代後半から1960年代にかけてのベビーブームが起こりました。
このように、戦後の社会変化を理解するうえでは、「何が結果で、何が原因だったのか」を見極めることが重要です。