南アメリカの歴史

第二次世界大戦への米国参戦をためらわせた孤立主義の背景とは?

第二次世界大戦とアメリカの孤立主義

アメリカ合衆国には、外国の戦争への関与を避けようとする強い孤立主義の伝統がありました。ヨーロッパやアジアで激化していた第二次世界大戦に、アメリカは介入すべきではないと考える国民が数多く存在しました。こうした孤立主義的な世論を後押しした要因は、いくつか挙げられます。

1. 第一次世界大戦の記憶

アメリカは第一次世界大戦に参戦し、多くの国民が命を落としました。「再びヨーロッパの戦争に巻き込まれたくない」という思いが、国民の間に深く根付いていたのです。

2. 大恐慌の影響

当時アメリカは大恐慌の真っ只中にあり、多くの人々が日々の生活の維持に苦しんでいました。国内にこれほど多くの問題を抱えるなか、遠く離れたヨーロッパの戦争にお金を使うことに反対する声が広がっていました。

3. 二つの大洋が守る「安全神話」

大西洋と太平洋という二つの大きな海のおかげで、いかなる国もアメリカ本土を攻撃することはできない――多くのアメリカ人はそう信じていました。そのため、ドイツや日本から自国が脅かされているとは実感していなかったのです。

4. ファシズム政権への同調者

一部のアメリカ人は、ドイツやイタリアのファシズム体制に同情的であり、これらの政権と戦うことには反対の立場を取っていました。

5. 中立法の制定

1930年代、連邦議会は一連の中立法を可決し、アメリカが外国の戦争に関与する道を大きく狭めました。これらの法律は交戦国への武器販売を禁止するとともに、アメリカ人がヨーロッパやアジアへ渡航することをも困難にしました。

真珠湾攻撃まで続いた不干渉の姿勢

これらの要因はアメリカ国内の孤立主義的な感情を一層強め、フランクリン・ルーズベルト大統領が議会を説得し、ドイツや日本への宣戦布告を実現させることを非常に難しくしました。アメリカがついに第二次世界大戦へ本格的に参戦するのは、1941年12月の真珠湾攻撃を受けてのことだったのです。