社会学者ジョン・イスビスター(John Isbister)は、20世紀に人類が掲げながらも実現できなかった二つの大きな約束について言及しています。それは「普遍的な人権の保障」と「貧困と飢餓の撲滅」です。それぞれの内容を詳しく見ていきましょう。
1. 普遍的な人権の保障
20世紀の多くの偉大な思想家や指導者たちは、すべての人間が生まれながらにして固有の尊厳と権利を持っていると信じていました。第一次世界大戦後に設立された国際連盟は、まさにこの理念を基盤とした組織でした。
国際連盟はやがて解体されますが、その理念は受け継がれ、第二次世界大戦後には人権の促進と戦争の防止を目的として国際連合(UN)が設立されました。しかしながら、今日でも世界各地では人権侵害が後を絶たず、「普遍的な人権を守る」という約束は、いまだに完全には実現されていないのが現実です。
2. 貧困と飢餓の撲滅
20世紀は、科学技術、農業、医療の各分野で目覚ましい進歩を遂げた時代でした。これらの進歩により、世界中の数十億人がより豊かで安定した生活を手に入れることができました。
しかし一方で、貧困と飢餓は依然として広範囲に残る深刻な問題であり、特に発展途上国ではその影響が顕著に表れています。技術の進歩がもたらした繁栄がすべての人々に行き渡ったわけではなく、「貧困と飢餓を終わらせる」という約束は、21世紀に持ち越された最大の課題の一つとなっています。
まとめ
イスビスターの指摘によれば、20世紀に守られなかった二つの大きな約束とは、普遍的な人権の保障と貧困・飢餓の撲滅です。どちらも国際社会が掲げた崇高な理想でしたが、21世紀の私たちにとっても、引き続き真剣に取り組むべき重要なテーマといえるでしょう。