人種隔離が廃止された年:1964年
アメリカ合衆国における白人と黒人の間の人種隔離(セグリゲーション)は、1964年に公民権法(Civil Rights Act of 1964)が成立したことで廃止されました。この法律は、当時のリンドン・B・ジョンソン大統領によって同年7月2日に署名され、アメリカの歴史における最も重要な立法の一つとされています。
公民権法が禁止した差別
この画期的な法律は、以下のような場面において、人種、肌の色、宗教、性別、出身国に基づく差別を違法と定めました。
- 雇用(採用・昇進・賃金など)
- レストランやホテルなどの公共施設(public accommodations)
- 政府のプログラムや公的資金を受ける事業
ジム・クロウ法の解体
公民権法のもう一つの大きな成果は、南部諸州で長年にわたり人種隔離を強制してきた「ジム・クロウ法(Jim Crow laws)」を事実上解体した点です。これにより、学校、バス、飲水器などでの「白人専用」「黒人専用」の分離が法的に否定されることになりました。
なお、1954年のブラウン対教育委員会裁判では公立学校の人種分離が憲法違反と判示されており、公民権法の成立は、こうした流れを踏まえた公民権運動の大きな勝利でした。ただし、法律の制定だけでは差別が即座になくなったわけではなく、その後も実施をめぐる闘いが続いたことは忘れてはなりません。