メキシコの植民地とヌエバ・エスパーニャは同じもの
「メキシコの植民地」と「ヌエバ・エスパーニャ(新スペイン)」は、実は異なるものではありません。ヌエバ・エスパーニャこそが、メキシコにおけるスペイン植民地の正式名称であり、両者は同一の植民地を指す言葉です。
ヌエバ・エスパーニャとはどんな植民地だったのか
ヌエバ・エスパーニャは、スペイン帝国がアメリカ大陸に築いた最大かつ最重要の植民地でした。1521年、エルナン・コルテスによるアステカ帝国の征服を機に設立され、以後約300年間にわたってスペインの支配下に置かれました。首都は、アステカの都市テノチティトランの跡地に建設されたメキシコシティに置かれていました。
広大な領土範囲
ヌエバ・エスパーニャの版図は非常に広大で、現在のメキシコだけでなく、北アメリカと中央アメリカの大部分、さらには南アメリカの一部まで含んでいました。主な管轄地域は以下の通りです。
- 現在のメキシコ全域
- 中央アメリカ諸国(グアテマラ、ホンジュラスなど)
- アメリカ合衆国南西部(カリフォルニア、テキサス、アリゾナ、ニューメキシコなど)
- キューバなどのカリブ海地域
- フィリピン(一時期、行政上ヌエバ・エスパーニャの管轄下に置かれた)
植民地の終わりとメキシコ独立
19世紀初頭、ナポレオン軍によるスペイン占領などを背景に、ラテンアメリカ各地で独立運動が活発化しました。ヌエバ・エスパーニャも1821年に独立を達成し、「メキシコ」として新たな歴史の一歩を踏み出しました。
このように、メキシコの植民地時代はヌエバ・エスパーニャという名で知られており、両者を区別する必要はありません。スペイン帝国の中核をなす重要な植民地として、300年以上にわたり北中米の歴史に大きな影響を与え続けたのです。