アメリカ合衆国の副大統領(Vice President)は、大統領に次ぐ国家第二位の役職であり、建国以来、多くの重要な政治家がその座に就いてきました。ここでは、合衆国憲法発効後に最初に選出された5人の副大統領を、任期とともにご紹介します。
1. ジョン・アダムズ(John Adams/在任:1789年~1797年)
初代副大統領。マサチューセッツ出身で、独立宣言の起草にも関わった「建国の父」の一人です。ジョージ・ワシントン初代大統領の下で2期8年にわたり副大統領を務め、その後第2代大統領に当選しました。現職の副大統領から大統領へ昇格した最初の例として知られています。
2. トーマス・ジェファーソン(Thomas Jefferson/在任:1797年~1801年)
第2代副大統領。『アメリカ独立宣言』の起草者として広く知られる人物です。ライバル関係にあったアダムズ政権下で副大統領を務めた後、第3代大統領に就任し、ルイジアナ買収などの功績を残しました。
3. アーロン・バー(Aaron Burr/在任:1801年~1805年)
第3代副大統領。1800年の大統領選挙ではジェファーソンと同数の選挙人票を獲得し、下院における決選投票の末に副大統領となりました。1804年に行われた決闘でアレクサンダー・ハミルトンを射殺した事件で特に有名です。
4. ジョージ・クリントン(George Clinton/在任:1805年~1812年)
第4代副大統領。ニューヨーク州知事を長年務めた経験を持つ政治家で、ジェファーソンおよびマディソンの両政権下で副大統領を務めました。1812年に在職中のまま死去しており、在任中に亡くなった史上初の副大統領となりました。
5. エルブリッジ・ゲリー(Elbridge Gerry/在任:1813年~1814年)
第5代副大統領。マサチューセッツ出身で、独立宣言の署名者の一人です。マディソン政権下で副大統領に就任しましたが、1814年に在職中に死去しました。自身の名前にちなんだ「ゲリマンダー(gerrymandering=有利になるよう仕組まれた選挙区割り)」という言葉の由来人物としても知られています。
まとめ
最初の5人の副大統領には、後に大統領へ昇格した者が2人(アダムズ、ジェファーソン)、在職中に死去した者が2人(クリントン、ゲリー)おり、初期の副大統領職がいかに波乱に富んだものであったかが分かります。