南アメリカの歴史

1890年代と1990年代のアメリカ移民の違いとは?人数・出身国・目的の変化を解説

19世紀末の1890年代と20世紀末の1990年代。この約100年の間に、アメリカ合衆国へ向かう移民の姿は大きく変わりました。ここでは、移民の「数」「出身国」「渡航の理由」、そして「アメリカ社会への影響」という4つの観点から、両時代の違いをわかりやすく解説します。

1. 移民の数が劇的に増加

1990年代は、アメリカ史上でも有数の「移民の時代」となりました。背景には、1990年に成立した移民法(Immigration Act of 1990)があります。この法律によって、熟練労働者や米国市民の家族向けビザの発給枠が大幅に拡大されました。その結果、移民の数は急増し、1990年代後半には年間200万人を超える規模に達しました。一方、1890年代の移民は年間数十万人規模にとどまっており、両時代の差は歴然としています。

2. 出身国の大きな変化

1890年代の移民の大多数は、ヨーロッパ諸国からの移住者でした。ところが1990年代に入ると、移民の中心はアジアやラテンアメリカ出身者へと移り変わります。さらに、冷戦の終結に伴って東欧諸国や旧ソ連からの移民も増加し、移民の出身地は一層多様化しました。

3. 移民の目的・理由の変化

1890年代の移民の多くは、より良い経済的機会を求めて海を渡りました。貧困や飢饉を逃れ、新天地で成功を掴もうという人々が主な層でした。一方、1990年代の移民には、家族との再会(家族再統合)を目的とする人々や、母国での迫害から逃れるための難民・亡命希望者が多く見られます。移民の動機そのものが、時代とともに変化したのです。

4. アメリカ社会への影響

移民は経済面・文化面の両方で、常にアメリカに大きな影響を与えてきました。特に1990年代の移民は、国の経済成長を下支えする重要な労働力であると同時に、新しいアイデアや多様な視点をもたらし、アメリカ社会のあり方を形作る原動力となりました。

まとめ

1890年代と1990年代の移民を比較すると、「移民の数」「出身国」「渡航の理由」「社会への影響」のすべてにおいて大きな違いがあることがわかります。移民の姿の変化は、世界情勢の転換やアメリカの移民政策の変遷を映す鏡と言えるでしょう。