ヨーロッパの歴史

宣言法に対するイギリスの反応は?「仮想代表」と「代表なくして課税なし」の対立

仮想代表(Virtual Representation)とは

宣言法をめぐる論争において、イギリス政府は植民地の人々も「仮想的に」議会で代表されていると主張しました。この考え方によれば、すべてのイギリス人は大英帝国の臣民であり、帝国全体の利益はイギリス議会が代弁しているため、たとえ植民地住民が直接議員を選出していなくても、彼らの声は議会に届いているということになります。

「代表なくして課税なし」

これに対してアメリカ植民地の人々は、自分たちに代表権のない議会から課税されるべきではないと強く反論しました。これが後に有名となる「代表なくして課税なし(No taxation without representation)」の原則です。

植民地側は、自分たちが選んだ代表者を通さずに税金を課すことはイギリス人の持つ基本的な権利の侵害であると考えました。この「仮想代表」を巡る対立は、宗主国と植民地の溝を深め、やがてアメリカ独立革命へとつながっていく重要な争点となりました。