連合規約には「大統領」の職は存在しなかった
アメリカ独立戦争後の1781年に発効した連合規約(Articles of Confederation)は、アメリカ合衆国最初の成文憲法でしたが、この規約には大統領という職位は設けられていません。
連合規約下では、行政権限は一院制の議会が担っていました。議会には「連合会議議長(President of the United States in Congress Assembled)」と呼ばれる役職が存在しましたが、これはあくまで議事を取り仕切る議長であり、現在の大統領のような国家元首や行政府の長としての権限は持っていませんでした。
1789年、憲法批准により大統領職が誕生
私たちがよく知る「アメリカ合衆国大統領」という職位は、1787年のフィラデルフィア制憲会議で起草され、各州の批准を経て1789年に発効した合衆国憲法によって初めて設けられました。新憲法は中央政府に強力な行政権を与え、三権分立の枠組みの中で大統領の地位を正式に確立したのです。
初代大統領ジョージ・ワシントン
そして1789年4月30日、ニューヨークのフェデラル・ホールで執り行われた就任式において、ジョージ・ワシントン(George Washington)が初代アメリカ合衆国大統領に就任しました。独立戦争で大陸軍総司令官として多大な功績を挙げたワシントンは、選挙人団の満場一致という形で選出されており、この記録は歴代大統領の中でも唯一のものとなっています。
まとめ
つまり「連合規約に基づく初代大統領」という人物は存在しません。大統領職そのものが連合規約にはなく、1789年の憲法発效とともに創設され、その最初の座に就いたのがジョージ・ワシントンだったのです。