結論から言うと、サトゥルヌス(Saturnus)という名前の神はギリシャ神話には存在しません。サトゥルヌスはローマ神話に属する神であり、古代ローマで農業と豊穣を司る重要な神として崇拝されていました。
ギリシャ神話では「クロノス」に相当する
サトゥルヌスは、ギリシャ神話に登場するティタン(巨神族)の一人であるクロノス(Cronus)と同一視されることが多いです。クロノスは天空神ウラノスと大地母神ガイアの息子で、父を打ち倒して世界を支配しましたが、後に自分の子であるゼウスに敗れ、権力を奪われるという運命をたどったことで知られています。
ローマ人はギリシャ文化との交流の中で、自国の神々をギリシャの神々と結びつける習慣を持っており、その一環としてサトゥルヌスとクロノスが同一視されるようになりました。
サートゥルナーリア祭との関わり
古代ローマでは毎年12月に、サトゥルヌスを讃える大規模な祝祭「サートゥルナーリア(Saturnalia)」が開催されていました。期間中は身分の区別が一時的に解かれ、人々は宴会や贈り物の交換を通じて自由な時間を楽しみました。この祭りの慣習は、後のヨーロッパの冬至の祝祭やクリスマスの伝統にも影響を与えたと考えられています。