かつて大英帝国は「太陽の沈まない帝国」と呼ばれ、その領土は地球上のあらゆる時間帯に及んでいました。最盛期には世界の陸地の約4分の1を支配し、人類史上最大の帝国として君臨しました。この記事では、歴史上イギリスの統治下に置かれたことのある国や地域を、地域別にわかりやすくご紹介します。
なお、統治の形態は直轄植民地だけでなく、保護国、委任統治領、自治領など多岐にわたります。独立の時期も国によって大きく異なるため、それぞれの背景と併せてご覧ください。
アフリカ
アフリカでは、19世紀後半の「アフリカ分割」の流れの中で、多くの地域がイギリスの支配下に入りました。
- アンゴラ
- ボツワナ
- カメルーン
- ケニア
- マラウイ
- モーリシャス
- ナミビア
- ナイジェリア
- シエラレオネ
- 南アフリカ
- タンザニア
- ウガンダ
- ザンビア
- ジンバブエ
アメリカ大陸
アメリカ大陸においても、イギリスは広範な領土を保有していました。特にカリブ海地域には、現在でもイギリス国王を元首とする英連邦王国が数多く残っています。
- アンティグア・バーブーダ
- バハマ
- バルバドス
- バミューダ
- 英領ギアナ(現ガイアナ)
- 英領ホンジュラス(現ベリーズ)
- カナダ(1931年まで)
- ドミニカ国
- グレナダ
- ジャマイカ
- モントセラト
- セントクリストファー・ネイビス
- セントルシア
- セントビンセントおよびグレナディーン諸島
- トリニダード・トバゴ
- アメリカ合衆国(1783年まで)
アジア
アジアは、大英帝国にとって経済的・戦略的に最も重要な地域でした。特にインドは「帝国の宝石」と呼ばれ、帝国の繁栄を支える中枢として機能していました。
- バーレーン
- バングラデシュ(旧東パキスタン)
- ブルネイ
- ビルマ(現ミャンマー)
- セイロン(現スリランカ)
- 香港
- インド
- イラク
- ヨルダン
- クウェート
- マレーシア
- モルディブ
- オマーン
- パキスタン(1947年まで)
- カタール
- シンガポール
- 休戦諸国(現アラブ首長国連邦)
- イエメン
ヨーロッパ
意外に思われるかもしれませんが、ヨーロッパ内にもイギリスの統治下に置かれた地域があります。その多くは、地中海の要衝を押さえるという戦略的な目的によるものでした。
- キプロス(1960年まで)
- ジブラルタル
- マルタ(1964年まで)
- メノルカ島(1783年まで)
オセアニア
オセアニアもまた、大英帝国の重要な構成地域でした。太平洋の島々の多くは20世紀後半までイギリスの支配下にありました。
- オーストラリア(1931年まで)
- フィジー
- キリバス(旧ギルバート諸島)
- ナウル
- ニュージーランド(1931年まで)
- パプアニューギニア
- ソロモン諸島
- トンガ
- ツバル(旧エリス諸島)
- バヌアツ(旧新ヘブリディーズ諸島)
まとめ
大英帝国は、アフリカ、アメリカ、アジア、ヨーロッパ、オセアニアのすべての大陸に影響を及ぼした、まさに世界的な帝国でした。これらの国々の多くは現在、イギリスとゆかりのある「英連邦(コモンウェルス)」の一員であり、法制度や言語、教育システムなどにその影響を今も残しています。帝国の時代は終わりを迎えましたが、その遺産は現代の国際社会にも深く刻まれているのです。