ヨーロッパの歴史

1770年のフランスの封建制は何と呼ばれていた?「アンシャン・レジーム」の正体を解説

1770年のフランスの封建制は「アンシャン・レジーム」と呼ばれた

1770年当時のフランスでは、封建制を中核とする政治・社会体制が「アンシャン・レジーム(Ancien Régime=旧体制)」と呼ばれていました。この体制は、絶対王政による中央集権的な統治と、貴族や聖職者が持つ封建的特権を大きな特徴としていました。

なお、「1770年のフランスには封建制が存在しなかった」とする説明もありますが、これは誤解です。封建制はむしろこの時期まで存続しており、それを終わらせたのが1789年に始まったフランス革命でした。

アンシャン・レジームとはどのような体制か

アンシャン・レジームは、15世紀後半から18世紀末までフランスで続いた旧来の社会秩序を指します。この体制下では、人々は次の三つの身分に分けられていました。

  • 第一身分:聖職者 ― 約10万人規模で、主要な税負担を免除されていた
  • 第二身分:貴族 ― 領地や特権を持ち、多くの税負担から免れていた
  • 第三身分:平民 ― 人口の約98%を占め、重い税負担を一手に担っていた

特に農民は、領主に対して地代や各種の封建的貢納を支払う義務を負っており、封建制を実質的に支える存在となっていました。

封建制が廃止されたのはいつ?

フランス革命勃発後の1789年8月4日、国民議会は熱気あふれる夜の議論の末に、封建的特権の全面廃止を決議しました(いわゆる「八月法令」)。これにより、中世以来数百年にわたって続いてきた封建制度は、法的に幕を下ろすことになりました。

さらに同年8月26日には「人間および市民の権利の宣言」が採択され、自由・平等の原則が明確に打ち出されました。ここに、身分制社会としてのアンシャン・レジームは完全に過去のものとなったのです。

まとめ

1770年のフランスにおける封建制は、アンシャン・レジーム(旧体制)の一部として機能していました。この体制は1789年のフランス革命によって崩壊し、同年8月4日の決議により封建的特権は正式に廃止されました。試験対策としては、「革命前のフランスの体制=アンシャン・レジーム」「封建制の廃止=1789年8月4日」という2点を押さえておくと安心です。