レコンキスタの戦いの相手は「ムーア人」
レコンキスタ(Reconquista)において、スペイン人(イベリア半島のキリスト教徒たち)が戦った相手は、ムーア人(Moors)と呼ばれるイスラム教徒の勢力です。ムーア人は主に北アフリカ出身のベルベル人とアラブ人から構成されており、8世紀初頭にジブラルタル海峡を越えてイベリア半島に侵攻し、半島の大部分を短期間で征服しました。
ムーア人の侵攻とイスラム支配の始まり
711年、ターリク・イブン・ズィヤード率いる軍勢がイベリア半島に上陸し、西ゴート王国を滅ぼしました。以後、半島の大部分はアル=アンダルスと呼ばれるイスラム政権の支配下に入り、コルドバなどを中心に高度な文化が花開きました。このイスラム勢力が、後に「ムーア人」と総称されることになります。
レコンキスタとは何か
レコンキスタとは「再征服」を意味する言葉で、イベリア半島北部に残ったカスティリャ王国、アラゴン王国、レオン王国、ナバーラ王国、ポルトガル伯領などのキリスト教諸国が、ムーア人から領土を奪還しようと展開した一連の戦争を指します。伝統的には722年の「コバドンガの戦い」をその起点とされ、断続的に続いた戦いの中には、トレド奪回(1085年)やラス・ナバス・デ・トロサの戦い(1212年)といった転換点となる戦役も含まれます。
700年以上に及ぶ長い戦争の終結
レコンキスタは単なる一つの戦争ではなく、700年以上にわたって繰り広げられた長期の戦乱でした。15世紀後半、カスティリャ女王イサベル1世とアラゴン王フェルナンド2世の結婚によって両大国が統合されると、再征服は最終段階を迎えます。そして1492年、グラナダ陥落により、イベリア半島最後のイスラム拠点が陥落し、約800年ぶりに半島全域がキリスト教勢力の手中に戻りました。
この年は、コロンブスによる新大陸到達の年でもあり、スペイン史における大きな転換点として知られています。レコンキスタの完了は、その後のスペインの国家形成と海外進出の出発点となったのです。