第二次世界大戦期、ムッソリーニ率いるファシスト政権下のイタリアは、「新ローマ帝国」の建設を掲げ、地中海やアフリカ地域への勢力拡大を積極的に推し進めました。その結果、イタリアは隣国だけでなく、北アフリカや東アフリカの地域にも軍事侵攻を行っています。
イタリアが侵攻した主な国・地域
1. アルバニア(1939年4月)
大戦勃発の直前にあたる1939年4月、イタリアはアルバニアに侵攻し、短期間でこれを併合しました。アルバニアは以降、イタリアの傀儡国家として扱われることになります。
2. フランス(1940年6月)
1940年6月、ドイツによるフランス侵攻が進む中、イタリアはアルプス方面からフランスへ参戦しました。ただし、フランス側の要塞線に阻まれ、大きな戦果を挙げられないまま休戦を迎えています。
3. イギリス領エジプト(1940年9月)
1940年9月、リビアに駐留するイタリア軍がイギリス領エジプトへ越境侵攻し、ここに北アフリカ戦線が本格的に始まりました。この戦線はその後、ロンメル将軍率いるドイツアフリカ軍団の活躍などにより、大戦後期まで続く激戦地となります。
4. イギリス領ソマリランド(1940年8月)
東アフリカにおいても、イタリアは1940年8月にイギリス領ソマリランド(現在のソマリア北部)へ侵攻し、一時的にこれを占領しました。これは東アフリカ戦役におけるイタリアの数少ない成功例とされています。
5. ギリシャ(1940年10月)
1940年10月28日、イタリアは最後通牒を突きつけた上でギリシャへ侵攻しました。しかしギリシャ軍の頑強な抵抗により逆に押し返され、この「ギリシャ・イタリア戦争」の苦戦が、後にドイツ軍のバルカン介入を招く一因となりました。
6. ユーゴスラビア(1941年4月)
1941年4月、イタリアはドイツやハンガリーなどと共にユーゴスラビアへ侵攻し、同国を分割占領しました。沿岸部の一部はイタリアの支配下に置かれています。
7. エチオピア(1935〜1936年)
厳密には大戦開始前の行動ですが、イタリアは1935年から1936年にかけての第二次エチオピア戦争でエチオピアを武力制圧し、植民地化しました。この侵略は国際連盟をはじめ世界中から強い非難を受けました。
まとめ
このように、第二次世界大戦中(およびその前後)にイタリアが侵攻した主な国・地域は、フランス、アルバニア、ギリシャ、エジプト、エチオピア、ユーゴスラビア、イギリス領ソマリランドです。これらの軍事行動の多くは思うような成果を挙げられず、イタリアの戦争遂行能力の限界を露呈する結果となりました。