ナチス・ドイツの打倒という共通目標
第二次世界大戦中、アメリカ合衆国、イギリス、ソビエト連邦は「大同盟(グランド・アライアンス)」と呼ばれる同盟を結成しました。この三国に共通する目標は、ナチス・ドイツとその同盟国を打倒することでした。政治体制も思想も大きく異なる国々が手を結んだこの同盟こそが、戦争における連合国の勝利を左右する重要な存在となりました。
イデオロギーの壁を越えた結集
資本主義陣営である米英と、共産主義国家であるソ連は、本来なら政治的・思想的に対立しうる関係でした。しかし、ファシズムという共通の敵を前に、イデオロギーの違いを乗り越えて協力関係を築いたのです。1941年6月にドイツがソ連へ侵攻し、同年12月には真珠湾攻撃によってアメリカが参戦したことで、三国による同盟が本格的に始まりました。
同盟を支えた具体的な協力
この同盟を下支えしたのが、アメリカのレンドリース法に基づく物資供与です。武器弾薬から食料、トラックや航空機まで、膨大な量の物資がイギリスやソ連に送られ、各国の戦争遂行能力を大きく支えました。また、1943年のテヘラン会談や1945年のヤルタ会談といった首脳会談を通じて、軍事戦略の調整や戦後秩序の構想についても協議が行われました。
東西からの挟撃がもたらした勝利
東部戦線ではソ連軍がスターリングラードの戦いなどでドイツ軍を大幅に消耗させ、西部ではイギリスとアメリカが1944年のノルマンディー上陸作戦を成功させました。こうしてドイツは東西から挟み撃ちにされ、1945年5月に無条件降伏。三国の共通目標はここに達成されたのです。
ただし、共通の敵が消えると米ソ間の対立が再び表面化し、世界は冷戦の時代へと移行していきます。それでも、ナチス・ドイツ打倒という目的のためなら対立を超えて協力できることを示した大同盟は、第二次世界大戦の帰趨を決定づけた歴史的な同盟だったといえるでしょう。