多くの人は、第二次世界大戦においてアメリカが戦った相手は日本、ドイツ、イタリアの3カ国だと考えています。しかし実際には、アメリカはこれらの国以外にも複数の国と交戦状態にありました。
主要な敵:日独伊三国同盟
1941年12月の真珠湾攻撃を受け、アメリカは日本に宣戦布告しました。その直後、日独伊三国同盟を結んでいたドイツとイタリアもアメリカに宣戦布告したため、アメリカは三大枢軸国との戦争に突入します。この3カ国が戦争の中心的な存在だったため、「アメリカの敵=日独伊」という印象が強く残っているのです。
実は戦っていた他の国々
しかし、枢軸陣営には日独伊以外にも参加・協力していた国が数多く存在しました。
- ハンガリー・ルーマニア・ブルガリア:いずれも枢軸国として参戦しており、アメリカは1942年6月にこれら3カ国に対して正式に宣戦布告しています。
- フィンランド:ソ連との領土問題からドイツと共闘する形で連合国側と対立しました。アメリカは正式な宣戦布告こそ行いませんでしたが、外交関係を断絶し、事実上の敵対関係となりました。
- タイ:日本の影響下で連合国への宣戦布告を行いましたが、駐米大使が宣戦布告文の伝達を拒否したため、アメリカとの間に正式な戦争状態は成立しませんでした。
- 中国(親日政権):中華民国自体は連合国側でしたが、日本の傀儡政権である満洲国や汪兆銘政権が枢軸側についたため、名目上はアメリカと敵対することになりました。
なぜ「日独伊だけ」という印象なのか
ハンガリーやルーマニアなどの国々は、あくまでドイツの同盟国として主に東部戦線へ兵力を派遣しており、アメリカ本土や太平洋方面で直接戦うことはありませんでした。加えて、戦後の歴史教育や映画・書籍などの影響により、戦争を主導した日独伊以外の国は記憶されにくくなっています。
まとめ
第二次世界大戦でアメリカが戦ったのは、日本・ドイツ・イタリアの3カ国だけではありません。ハンガリー、ルーマニア、ブルガリアには正式に宣戦布告し、フィンランドやタイ、日本の傀儡政権とも事実上の交戦関係にありました。ただし、これらの国々は戦争の主導権を握る日独伊に比べて影響力が小さかったため、歴史の中であまり語られることが少ないのです。