カベサ・デ・バカの当初の使命
スペインを出発した当時、アルバール・ヌーニェス・カベサ・デ・バカに与えられた最初の使命は、ナルバエス遠征に参加することでした。この遠征は、1527年にパンフィロ・デ・ナルバエスによって率いられ、北アメリカ大陸のフロリダ地方およびメキシコ湾岸地域の探検と征服を目的としたものでした。
遠征の目的と背景
16世紀のスペインは、新大陸における領土拡大と富の獲得を積極的に進めており、フロリダ一帯は未開拓の有望な土地として注目されていました。カベサ・デ・バカはこの遠征において王室財務官(テスレロ)という重要な役割を担い、探検隊の一員として航海に加わりました。
その後の運命
しかし、この遠征は想像を絶する困難に見舞われ、壊滅的な失敗に終わります。遭難や飢餓、先住民との衝突により隊員の大多数が命を落としましたが、カベサ・デ・バカは奇跡的に生き延び、約8年に及ぶ放浪の末にメキシコへたどり着いた数少ない生存者の一人となりました。こうした経験は、後に著された『遭難記』として、北米内陸部に関する貴重な記録となっています。