ヴェルサイユ宮殿の歴史:建設はいつ始まったのか
世界遺産としても名高いフランスの「ヴェルサイユ宮殿(ベルサイユ宮殿)」。その建設は、1623年にさかのぼります。当時のフランス国王ルイ13世が、パリの西側に広がる森の中に狩猟用の小屋(ハンティング・ロッジ)を建てるよう命じたことが、すべての始まりでした。
当初の建物は、豪華絢爛な宮殿というよりも、王が狩りの際に休憩するための質素な別荘のようなものでした。しかし、この小さな狩猟小屋こそが、後世に「絶対王政の象徴」と呼ばれる壮大な宮殿へと発展していく原点となったのです。
ルイ14世による大拡張
ヴェルサイユ宮殿が現在のような壮麗な姿になったのは、次代の国王ルイ14世(太陽王)の時代です。ルイ14世は幼少期にパリで起きた反乱(フロンドの乱)を経験し、都から離れた安全な権力の拠点を求めていました。
1661年頃から本格的な増改築工事が開始され、建築家ルイ・ル・ヴォー、庭園設計家アンドレ・ル・ノートル、室内装飾家シャルル・ルブランら当時最高の芸術家たちが集結しました。鏡の間や広大なフランス式庭園など、宮殿を代表する見どころの多くはこの時期に造られています。
宮殿として完成へ
1682年、ルイ14世は宮廷と政府機能をパリからヴェルサイユへ移転させました。以降、ヴェルサイユ宮殿はフランス王国の政治の中心地として栄え、1789年のフランス革命まで約100年以上にわたり王権の象徴であり続けました。
つまりヴェルサイユ宮殿は、1623年の狩猟小屋の出発点から、数十年に及ぶ増築と改修を経て完成した、まさに「時間をかけた傑作」なのです。