ヨーロッパの歴史

なぜソ連は連合国に加わったのか?第二次世界大戦での立場の変遷

はじめに

第二次世界大戦において、ソビエト連邦(ソ連)は最初から連合国の一員だったわけではありません。むしろ、戦争勃発当初はナチス・ドイツと密接な関係を保ち、その後の情勢変化によって連合国側に加わることになりました。この複雑な経緯を詳しく見ていきましょう。

独ソ不可侵条約の締結(1939年)

1939年8月23日、ソ連とナチス・ドイツは「独ソ不可侵条約」(モロトフ=リッベントロップ条約)を締結しました。この条約では、両国が互いに武力攻撃を行わないことを約束しただけでなく、秘密議定書によって東ヨーロッパにおける勢力圏を分割することも取り決められていました。

ポーランドとフィンランドへの侵攻

条約締結からわずか数週間後の1939年9月、ドイツがポーランド西部に侵攻すると、ソ連も9月17日に東部から進軍し、両国でポーランドを分割占領しました。さらに同年11月にはフィンランドへ侵攻し、「冬戦争」と呼ばれる激しい戦闘が勃発しています。

ドイツの裏切りとソ連の参戦(1941年)

しかし1941年6月22日、ドイツは突如としてソ連への大規模な侵攻(バルバロッサ作戦)を開始しました。この裏切りにより、ソ連は一転して連合国側に加わることになります。イギリスやアメリカなどの連合国は、共通の敵であるナチス・ドイツに対抗するため、イデオロギー上の対立を超えてソ連との協力関係を構築しました。

まとめ

ソ連が連合国に加わったのは、自国防衛という切実な事情によるものでした。当初はドイツとの協調路線を取り、周辺諸国への領土的野心を示していましたが、ドイツの侵攻によって状況は一変しました。この歴史的経緯は、国際関係が理念よりも現実的な利害関係によって大きく動くことを如実に示す好例といえるでしょう。