M1943 120mm迫撃砲とは

M1943 120mm迫撃砲は、ソ連軍が第二次世界大戦中に標準装備として採用した歩兵用迫撃砲です。その評価は極めて高く、優秀さは正当なものでした。実際、1943年にはドイツ軍が「より優れた迫撃砲を新たに開発する時間を費やすくらいなら」とばかりに、この迫撃砲をほぼそのまま模倣して採用したほどです。
登場から長い歳月が経過した現在でも、本砲はソ連軍だけでなく、旧ソ連の衛星国を中心に多くの国々で幅広く使用され続けています。
主な諸元
- 形式: M1943 120mm迫撃砲
- 使用国: ソ連/ロシア
- 口径: 120mm
- 砲身長: 1.85m
- 重量: 戦闘状態で275kg
- 仰角: +45°~+80°
- 方向射界: 仰角に応じて8°~12°
- 最大射程: 5,700m
- 砲口初速: 272m/s
- 榴弾重量: 約16kg(15.8kg)
- 発射速度: 毎分15発
性能と運用の特徴
本砲は15.8kgの榴弾を最大5,700mまで投射でき、毎分15発という高い発射速度を誇ります。歩兵部隊の火力支援兵器として十分な威力と機動性を兼ね備えており、「歩兵随伴型120mm迫撃砲」の決定版と呼ぶにふさわしい存在でした。
輸送の際は、通常は二輪の運搬架に載せて移動しますが、必要に応じて砲身・脚架・座板の3つの部分に分解することも可能です。分解状態ならば兵士が背負って運べるため、悪路や山岳地帯など車両が進入できない環境でも柔軟に運用できる点が大きな強みとなっています。