ウンターヴァルデンとは
ウンターヴァルデン(Unterwalden)は、スイス中央部に存在した旧カントン(州)です。ザルナー・アー川とエンゲルベルガー・アー川の流域一帯をその領域としていました。中世における川の上流部と下流部の区分に由来して、この旧州は東西に分かれた二つの半州――ニトヴァルデン(Nidwalden)とオプヴァルデン(Obwalden)――から構成されていました。
歴史的背景
ウンターヴァルデンは当初チューリヒガウ(Zürichgau)に組み込まれ、1173年以降はドイツ王の代理人としてハプスブルク家の伯たちによる統治を受けていました。転機となったのは1291年です。この年、ウンターヴァルデンはウリ(Uri)およびシュヴィーツ(Schwyz)とともに「永久同盟」を締結しました。この同盟こそが、後のスイス連邦の中核となったものであり、スイス建国神話においても重要な位置を占めています。
二つの半州への分裂
1340年、ウンターヴァルデンはニトヴァルデンとオプヴァルデンの二つの地域に分割されました。とはいえ、両者はそれぞれ独自のアイデンティティを保持しながらも、対外的には「ウンターヴァルデン州」として一体に行動するのが通例でした。そして1803年のナポレオンによる調停法(メディアション法)の下で、ニトヴァルデンとオプヴァルデンは正式に対等な半州としての地位を与えられることになったのです。