古代の歴史

ハドラマウト王国とは?古代南アラビアに栄えた王国の歴史

ハドラマウト(Ḥaḍramawt)は、ハドラマウト(Hadhramaut)とも表記される、古代南アラビアに存在した王国です。その領域は、現在のイエメン南部および南東部から、オマーン・スルタン国(ムスカット・オマーン)の一部にまで広がっていました。

長きにわたる政治的独立と滅亡

ハドラマウトは、独自の王朝のもとで長期間にわたり政治的独立を維持してきました。しかし紀元後3世紀後半、勢力を拡大していたサバア王国(Kingdom of Sabaʾ)によって征服され、ここに独立国家としての歴史に幕を下ろすこととなりました。

乳香交易で繁栄した王国

ハドラマウトは、高級香料である乳香(フランキンセンス)の主要な産地として知られていました。乳香はエジプトや地中海世界で宗教儀式などに珍重され、これらを運ぶ「乳香の道」の起点として王国は大きな富を築きました。首都シャブワ(Shabwa)は交易路の要衝として栄え、王国経済の中心となりました。

地名の由来

「ハドラマウト」という名称は、旧約聖書の創世記に登場するノアの子孫「ハザルマウェト(Hazarmaveth)」に由来するという説が有力とされています。「死の庭」を意味する語に由来するという解釈もあり、その起源については諸説あります。

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