ポヴァティ・ポイント国定記念物の概要
ポヴァティ・ポイント国定記念物(Poverty Point National Monument)は、アメリカ合衆国ルイジアナ州北東部に位置する先史時代のネイティブ・アメリカン都市遺跡です。モンロー市の東約80キロメートルにあり、1962年に国定歴史ランドマークに指定され、1988年には国定記念物として認められました。現在はルイジアナ州によって「ポヴァティ・ポイント州立史跡」として管理されており、その面積は1.4平方マイル(約3.7平方キロメートル)におよびます。

北米最大級の土塁群
この記念物には、北米有数の規模を誇る土塁(マウンド)が含まれています。ポヴァティ・ポイントでは、紀元前1700年から紀元前700年頃にかけて、4,000人から5,000人規模の集落が繁栄していました。
遺跡の中央部には、馬蹄形に配置された六つの同心円状の土の尾根が広がっています。これらの尾根は、住居域の基盤として利用されたものと考えられています。また、尾根の西側には「ポヴァティ・ポイント・マウンド」と呼ばれる巨大な飛翔する鳥をかたどった土塁があり、直径は約210メートル、高さは約20メートルにも達します。

高度な社会と広範な交易ネットワーク
これらの土塁を築いた先史時代の人々は、高度に発達し、環境へよく適応した社会を持っていたことがわかっています。遺跡から出土した石器や土器の中には、オハイオ川流域などの遠隔地由来の材料で作られたものが含まれており、当時すでに発達した長距離交易ネットワークが存在していたことを示しています。
さらに、この遺跡特有の出土品として、手作りの粘土製の焼き玉(クッキング・ボール)が数千個見つかっています。これらは煮込み料理などの加熱調理に用いられたと考えられており、当時の暮らしや食文化を知る貴重な資料となっています。
