古代の歴史

カザンジェ王国|アフリカの歴史的王国――建国から滅亡まで

カザンジェ王国とは

カザンジェ(Kasanje)は、17世紀前半にインバンガラ(Imbangala)と呼ばれる戦士集団によって建てられた歴史的な王国です。現在のアンゴラにあたるクアンゴ川上流域で、1630年頃に成立したとされています。

17世紀における台頭

17世紀半ばまでに、カザンジェ王国はクアンゴ川沿いで支配的な勢力として台頭しました。地域のポルトガル人と同盟関係を結び、しばしば隣接するマタンバ王国と対立しました。

また、17世紀後半になると、インバンガラ系集団に特徴的だった略奪的な慣行を放棄し、婚姻や子どもの養育に関する規範を整えるなど、社会制度が安定化へと変化していきました。

奴隷貿易の要衝として

当時、カザンジェにはポルトガル人が管理する市場(フェイラ(feira))が設けられていました。この市場は、ルンダ帝国などより内陸の国家から運ばれてくる奴隷貿易の中継拠点として機能し、王国の経済的基盤となっていました。

19世紀の抵抗と内乱

19世紀半ば、カザンジェはポルトガルの軍事遠征を撃退することに成功しました。しかし、同じ19世紀に商品交易で富を築いた商業志向の貴族たちは、次第に王権の権威に疑問を抱くようになります。

その結果、王国は一連の内戦に見舞われました。それでもカザンジェは1890年代まで、ポルトガルによる地域への侵攻を退けることに成功しています。

滅亡とアンゴラへの統合

最終的にカザンジェはポルトガルに征服され、1911年頃にアンゴラへと統合されました。約280年間続いた王国の歴史はここに幕を閉じましたが、その遺産は今日のアンゴラ北東部の文化や歴史認識の中に受け継がれています。