古代の歴史

金正恩とは?北朝鮮最高指導者の生涯・権力掌握・軍事政策を徹底解説

金正恩のプロフィール

金正恩は、2011年12月17日から北朝鮮の軍人にして最高指導者の座にある人物である。

略歴

1983年1月8日、北朝鮮の首都・平壌に生まれる。父は同国の独裁者として知られた金正日(1942〜2011)、母は日本出身の舞踊家・高英姫(1953〜2004)で、父が最も愛した女性だったと伝えられる。

金正恩とは?北朝鮮最高指導者の生涯・権力掌握・軍事政策を徹底解説

彼自身に関する情報は極めて少なく、信頼できる情報源に乏しいのが実情だ。

1998年から2001年(諸説では2000年)にかけて、偽名を使ってスイスのベルンに留学。北朝鮮外交官の息子という身分で暮らし、この時期にスポーツ、とりわけバスケットボールへの強い情熱を育んだと言われる。

帰国後は軍事大学と総合大学に学んだ。公式プロパガンダでは「砲術の専門家」「優秀な軍人」、さらには「パイロットの訓練もこなせる」と喧伝されている。

李雪主と結婚し、娘がもうけられたと報じられている。夫人は公式行事にもたびたび同行しており、国の開放を待ち望む人々からは好意的な兆候と受け止められている。

権力への道

長男ではなかったため、当初は父の後継者とは見なされていなかった。しかし、兄の金正男が偽造パスポートで日本に入国しようとして逮捕されたことがきっかけで、父からの信頼を失う。もう一人の兄弟は無能とみなされ、残る選択肢として金正恩が浮上することとなった。

父が最初の心臓発作に襲われた後、父子は兵舎視察や軍事演習、公式式典に共に姿を見せるようになる。権力の頂点への道を整えるため、金正恩には大将の階級が与えられた。この突然の抜擢は、30歳未満の若者が上将に昇進したことに不満を抱くベテラン将軍たちの反発を招いたとされる。

統治の実態

プロパガンダは今も彼を神のように扱う。テレビでは、笑顔で民衆に囲まれ、工場の生産現場や軍事施設、住宅建設、そして何よりも軍事訓練を視察する姿が繰り返し流されている。

権力掌握直後、父に忠誠を誓う将軍たちを排除する大粛清を実行した。犠牲者の一人には叔父も含まれており、金正恩の側近たちの前で残酷に処刑されたと伝えられる。

金正恩とは?北朝鮮最高指導者の生涯・権力掌握・軍事政策を徹底解説

また、異母兄の金正男がマレーシアの空港で暗殺された事件についても、背後に彼の関与があるとの疑いが持たれている。

外交面では、ミサイル発射を繰り返し、当時のドナルド・トランプ米大統領への威嚇も辞さず、米朝間の緊張を一気に高めた。

一方、妹の金与正は、彼が病に倒れた際の後継者として育てられているとみられる。2018年2月には韓国で開催された冬季オリンピックに北朝鮮代表団の一員として参加し、韓国大統領に対する訪朝の公式招待状を手渡した。

開放への兆候か

政権発足直後の2012年4月、初となるテレビ演説で「北朝鮮人民が社会主義の恩恵を享受すべき時が来た」と宣言した。

これを受けて、貿易や計画経済から市場経済への移行などを学ぶため、学生を海外へ派遣するプログラムを始動させた。

また、厳格な管理下ではあるものの外国人観光客の受け入れを認め、外国企業家の訪問によるビジネス機会の提供も受け入れている。

国家予算の大半が軍隊と核開発に充てられているものの、農業や住宅により多くの資源が配分されつつあると証言する声もある。

しかし、短期的な政治的開放の兆候はない。国民は依然として出国を禁じられ、反体制的な言動は死刑か、せいぜい「再教育キャンプ」への収容という処罰を受ける。

さらに、子どもから同僚、若者、高齢者まで、互いを監視し合うよう常に奨励されており、告げ口は幼少期から肯定的に教え込まれている。

圧倒的な軍事力

北朝鮮の軍事力を正確に把握することは難しい。公式発表の数字は水増しされる傾向があり、諜報機関の評価との間に乖離が生じるためだ。

推定では、6〜12発の核兵器を保有し、生物・化学兵器や大陸間弾道ミサイルのアーセナルを備えているとされる。

約2400万人の人口に対し、常備軍は100万人、予備役はさらに600万人を数える。

また、サイバー攻撃においても無視できない存在であり、韓国の金融システムやアメリカの映画スタジオへの攻撃を実行してきた実績を持つ。

核実験の凍結へ

政権発足以降、金正恩は度重なる核実験を実施し、西側諸国の大きな注目を集めてきた。

しかし2018年4月、善意と開放性の証として核実験場の一つを廃棄すると表明。5月24日に爆破作業が行われたが、立ち会ったのは専門家ではなくジャーナリストのみで、施設が実際に破壊されたのかを検証することは困難となっている。

豆知識

  • バスケットボールの熱心なファンで、2013年には元NBA選手のデニス・ロッドマンを訪朝に招いた。以降、ロッドマンは北朝鮮をたびたび訪問し、地元チームとのエキシビションマッチも行っている。
  • 北朝鮮では、金正恩と同じ髪型にすることは許されていない。

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