ネイティブアメリカンの主なグループとは?
北米大陸には、ヨーロッパ人の到来以前から多様な先住民族が暮らしており、それぞれが独自の言語、文化、社会制度を持っていました。ここでは、歴史的に特に重要な役割を果たした代表的な7つのグループを紹介します。
1. イロコイ族(ホーデノショーニー)
イロコイ族は、アメリカ北東部に栄えた強力な部族連合です。モホーク、オナイダ、オノンダガ、カユーガ、セネカ、そして後に加わったタスカローラの6つの部族(六ヶ国)で構成され、「ホーデノショーニー(長い家の人々)」とも呼ばれます。民主的な合議制に基づく「イロコイ連邦」と呼ばれる政治体制を持ち、戦争や外交においても優れた能力を発揮したことで知られています。
2. チェロキー族
チェロキー族は、アメリカ南東部(現在のノースカロライナ州やジョージア州周辺)に住む大きな部族の一つです。豊かな文化を持ち、農業、工芸、芸術に長けていました。19世紀初頭には独自の文字(チェロキー文字)を開発し、新聞を発行するなど、高い識字文化を築いたことでも有名です。
3. スー族(ラコタ・ダコタ)
スー族は、アメリカ中西部のグレートプレーンズに広がる7つの部族からなる強力な連合体です。戦いにおける勇猛さで知られ、馬を使った狩猟、特にバッファロー(バイソン)狩りの名手でした。19世紀後半には、アメリカ政府軍に対する抵抗運動の中心的存在となりました。
4. ナバホ族(ディネ)
ナバホ族は、アメリカ南西部に暮らす北米最大規模のネイティブアメリカン民族です。豊かな文化を持ち、織物(ナバホ・ラグ)、ターコイズを用いたジュエリー制作、銀細工などの伝統工芸で高い評価を受けています。現在もアリゾナ州などを中心に広大な保留地(リザベーション)を形成しています。
5. アパッチ族
アパッチ族は、アメリカ南西部に住む好戦的な民族として知られるグループです。卓越した戦闘技術とゲリラ戦術に長け、指導者ジェロニモがアメリカ軍に頑強に抵抗したことで有名です。現在もアリゾナ州やニューメキシコ州にコミュニティを維持しています。
6. プエブロ・インディアン
プエブロ・インディアンは、アメリカ南西部(ニューメキシコ州やアリゾナ州)に定住していた民族の総称です。日干しレンガ(アドベ)を用いた集合住宅「プエブロ」を建設したことからこの名で呼ばれます。高度な建築技術に加え、農業や陶芸にも優れており、ホピ族やズニ族などがこれに含まれます。
7. イヌイット
イヌイットは、アラスカ、カナダ北部、グリーンランドといった北極圏地域に暮らす先住民族です。過酷な寒冷環境の中で、イグルーの建造やカヤック・犬ぞりによる移動など、北極圏での生存に適応した卓越した技術を発達させました。彫刻や版画などの独特な芸術文化でも知られています。
まとめ
ネイティブアメリカンは単一の集団ではなく、地域ごとに異なる言語や文化を持つ多数の民族から構成されています。ここで紹介したグループはいずれも現代までその文化とアイデンティティを受け継ぎ、それぞれのコミュニティで暮らし続けています。